令和8年台風第25号で被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
9月24日、経済産業省が中小企業・小規模事業者向けの支援措置を発表しました。台風25号の記事(台風25号で被災された事業者の皆様へ)で「まだ公表されていません」と書いていたものが、出てきたことになります。
この記事では、いちばん多くの事業者が使えるセーフティネット保証4号を中心に、どの市が対象で、どうすれば認定を受けられるのかを、申請の手順までお伝えします。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。報道などで「台風25号の災害救助法は24市町村」とご覧になった方が多いと思います。これは半分の話です。8月の千葉豪雨で適用された25市町は、いまも適用が続いています。合わせて49市町村。松戸市も柏市も我孫子市も、入っています。
9月24日、支援措置が発表されました
経済産業省「令和8年台風第25号に伴う災害に関して被災中小企業・小規模事業者支援措置を行います」(令和8年9月24日)。8月の千葉豪雨のときは8月14日に同じ形の発表があり、災害救助法の適用から翌日でした。今回は適用(9月20日)から4日後です。
中身は5つです。
- セーフティネット保証4号の適用
- 災害復旧貸付(日本政策金融公庫・商工組合中央金庫)
- 既往債務の条件変更などへの配慮の要請
- 小規模企業共済の災害時貸付(中小企業基盤整備機構)
- 特別相談窓口の設置
このうち、被害の直接・間接を問わず、いちばん多くの事業者が使えるのが①のセーフティネット保証4号です。順に見ていきます。
対象は「千葉県49市町村と東京都大島町」です
発表文には、こう書かれています。
災害救助法が適用された千葉県の49市町村及び東京都の1町において、今般の大雨の影響により売上高等が減少している中小企業・小規模事業者を対象に、信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額100%を保証するセーフティネット保証4号を適用します。
「49市町村」という数字に、引っかかった方がいらっしゃるかもしれません。災害救助法の適用は24市町村だったはずだ、と。
24市町村+25市町=49市町村
内閣府の資料(令和8年9月21日)に、答えが書いてあります。
令和8年8月13日からの大雨に伴う災害において、災害救助法の適用を決定した千葉県の市町については、令和8年台風第25号に伴う災害により多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じており、継続的に救助を必要としていることから、令和8年台風第25号に伴う災害においても災害救助法が適用されているもの。
つまり、8月に適用された25市町は、あらためて公示しなくても、台風25号でも適用されているという扱いです。9月20日に新しく公示されたのが24市町村。足して49市町村です。
| 区分 | 市町村数 | 公示の日 |
|---|---|---|
| 台風25号で新たに公示 | 24市町村 | 令和8年9月20日 |
| 8月の千葉豪雨から継続 | 25市町 | 令和8年8月13日・14日 |
| 合計(千葉県) | 49市町村 | — |
| 東京都 | 大島町 | 令和8年9月20日 |
松戸市・柏市・我孫子市も対象です
9月20日に新しく公示された24市町村は、次のとおりです。東葛では流山市と野田市が入っています。
そして、8月から継続して適用されている25市町です。

うちは松戸なので、今回は対象外だと思っていました



そう読まれてしまうところなんです。新しく公示された24市町村の名簿だけを見ると、松戸市はありません。けれども8月から続いている扱いですので、セーフティネット保証4号は使えます。
セーフティネット保証4号は、どういう制度か
お金を貸す制度ではありません。信用保証協会が、融資に保証を付ける制度です。保証が付くことで、金融機関が貸しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保証割合 | 融資額の100% |
| 保証の枠 | 一般保証とは別枠 |
| 誰が認定するか | 本店等の所在地の市町村(商工担当課) |
| 誰が保証するか | 信用保証協会 |
| 誰が貸すか | 取引のある金融機関 |
| 判定のものさし | 売上高等が20%以上減っているか |
「別枠」と「100%」の2つが、この制度の値打ちです。すでに一般保証の枠を使い切っていても、4号の枠は別に使えます。そして100%保証なので、金融機関がリスクを負いません。
建物が壊れていなくても対象です。判定するのは被害の大きさではなく、売上が落ちたかどうか。仕入先が被災して材料が入らない、お客様が来られなくなった、道路が通れず配送できなかった——間接的な影響でも、売上が2割落ちていれば対象になります。
認定を受けられるかどうかは、売上高で決まります
判定の方法は3つあります。創業からの年数で使う式が変わります。
| どなたが | 何と比べるか |
|---|---|
| 通常 | 最近1か月間の売上高等が前年同月と比べて20%以上減少、かつ、その後2か月間を含む3か月間が前年同期と比べて20%以上減少する見込み |
| 創業後1年1か月未満 (災害前に売上あり) | 最近1か月間が災害発生直前3か月の月平均と比べて20%以上減少、かつ、その後2か月間を含む3か月間が直前3か月と比べて20%以上減少する見込み |
| 創業後1年1か月未満 (災害前に売上なし) | 最近1か月間が災害発生以後3か月の月平均と比べて20%以上減少する見込み |
いちばん多いのは、上の「通常」の式です。ここで2つ、つまずきやすいところがあります。
ひとつは「見込み」も要ること。実績だけでは足りず、その後2か月の見込みまで書く必要があります。根拠のない数字ではなく、受注状況や予約の入り具合から積み上げてください。
もうひとつは「売上高等」の等。業種によっては売上高以外の指標が使える場合があります。判断に迷うときは、申請前に市町村の窓口へ電話でご相談ください。
認定申請の進め方
順番を間違えないでください。認定が先、融資の相談が後ではありません。実務では、両方を並行で進めます。
- 取引のある金融機関に相談する いくら借りたいか、返済をどうするか。ここが決まらないと保証も融資も動きません
- 市町村に認定を申請する 本店(個人は主たる事業所)のある市町村の商工担当課へ
- 認定書を受け取る 松戸市の場合、到着後3日程度(閉庁日を除く)
- 認定書を添えて、金融機関経由で保証を申し込む
用意する書類
市町村によって少しずつ違いますが、おおむね共通しています。
- 認定申請書(4-1=通常、4-2=創業者等の緩和要件。使う様式が違います)
- 売上高等の比較表(明細表)
- 売上高を証明する書類 試算表、売上台帳のコピーなど
- 法人 登記事項証明書(松戸市は3か月以内のもの)、直近の法人事業概況説明書(野田市)
- 個人 直近の確定申告書一式の写し
- 申請チェックシート(松戸市・野田市とも必須)
- 許認可の要る業種は営業許可証、代理人が出すときは委任状
東葛の窓口(令和8年9月25日時点で確認)
| 市 | 窓口 | 電話 | ページの状況 |
|---|---|---|---|
| 松戸市 | 経済振興部 商工振興課 松戸市小根本7番地の8 | 047-711-6377 | 9月15日更新。見出しは「令和8年千葉豪雨」のまま |
| 柏市 | 産業政策・スタートアップ推進課 | 04-7167-1141 | 8月24日更新。台風25号の記載なし |
| 野田市 | 自然経済推進部 商工観光課 商工観光係 | 04-7123-1085 | 様式のページのみ(令和6年7月更新) |
松戸市は、郵送だけで完結します。申請も認定書の交付も、原則すべて郵送対応。返送用の宛名ラベルを同封する決まりです。添付書類は原本からのコピーで(コピーのコピーは不可)、返却されません。
流山市・我孫子市など、上の表にない市町村の窓口は、各市町村の商工担当課へお問い合わせください。
使える資金を、一覧にします
| 制度 | 内容 | 窓口 |
|---|---|---|
| セーフティネット保証4号 | 一般保証とは別枠、融資額の100%を保証。売上高20%以上の減少が要件 | 認定は市町村、保証は信用保証協会 |
| 災害復旧貸付 | 設備資金・長期運転資金。中小企業事業の直接貸付は一指定災害につき1億5千万円、代理貸付は別枠7千5百万円。設備20年以内・運転10年以内(据置各3年以内) | 日本政策金融公庫 商工組合中央金庫 |
| 既往債務の条件変更 | 返済猶予、貸出手続きの迅速化、担保徴求の弾力化。国が金融機関に要請したもの | 取引金融機関 |
| 小規模企業共済の災害時貸付 | 共済契約者向け。原則として即日、低利 | 中小企業基盤整備機構 |
| 千葉県 セーフティネット資金 | 限度額8,000万円以内、利率1.5〜2.1%、保証料率0.75%。ただし現時点では8月千葉豪雨の25市町が対象(取扱期間は令和9年3月31日まで) | 千葉県 経営支援課 043-223-2707 |
このほか、千葉県・日本政策金融公庫・商工組合中央金庫・信用保証協会・商工会議所・商工会連合会・中小企業団体中央会・よろず支援拠点・中小企業基盤整備機構関東本部・関東経済産業局に、特別相談窓口が設けられています。
いま、気をつけていただきたいこと
官報の告示が、まだです。経済産業省の発表文には「近日中に官報にて地域の指定を告示する予定」とあります。9月25日時点で、中小企業庁の指定一覧に台風25号はまだ載っていません。
そして市のページも、まだ8月の千葉豪雨のままです。上の表のとおり、松戸市も柏市も台風25号の記載はありません。



窓口に行ったら「まだ受け付けていません」と言われた、ということが起こり得る時期です。動く前に、必ず電話を1本。「台風25号のセーフティネット保証4号の認定は、いつから受け付けますか」——この一言で足ります。
受付が始まるのを待つ間にも、できることがあります。売上の資料を整えておくことです。最近1か月の売上を月別に出し、前年同月と並べる。受注状況から、その後2か月の見込みを立てる。この作業は、受付が始まってからでは1日では終わりません。
まだ決まっていないこと
| 何が | 令和8年9月25日時点 |
|---|---|
| セーフティネット保証4号 | 発表済み(9月24日)。官報告示は「近日中」 |
| 千葉県の資金繰り支援 | 台風25号分は未発表(8月千葉豪雨分は継続中) |
| 被災者生活再建支援法 | 内閣府の適用状況に台風25号の記載は確認できません |
| 激甚災害の指定 | 未確認 |
| 特定非常災害の指定 | 未確認 |
| 各市の独自の支援 | 未確認。市ごとにご確認ください |
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出典
最終更新日:2026年9月25日 / 本記事は令和8年9月25日時点で国・千葉県・各市が公表している情報にもとづいています。セーフティネット保証4号の指定は官報告示前であり、市町村の受付開始日は市町村ごとに異なります。認定の可否は市町村が、保証の可否は信用保証協会が、融資の可否は金融機関が判断します。申請の前に、必ず市町村の商工担当課と取引金融機関にご確認ください。
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