のしいか所長9月20日から22日にかけて、台風第25号が千葉県に大きな被害をもたらしました。8月の豪雨から、わずか1か月あまりです。



8月のときと同じ手続きでいいのかい



そこが、いちばん間違えやすいところです。8月の豪雨と今回の台風は、制度のうえでは別々の災害として扱われます。対象になる市町村も違います。
この記事は令和8年9月24日時点で、国と県が公表している情報をまとめたものです。動いている最中の話ですので、数字も制度もこれから変わります。「いまどこまで決まっていて、どこがまだ決まっていないか」——そこをはっきりさせることを目的に書いています。
まず、何が起きたのか
台風第25号は、9月19日からの総雨量が千葉県で450ミリを超えました。9月20日に線状降水帯の半日前予測が出され、21日夜には市原市の高滝ダムで緊急放流が始まっています。
| 千葉県内の被害(令和8年9月22日11時00分・千葉県発表 第4報) | |
|---|---|
| 住家被害 | 全壊18棟/半壊5棟/一部破損22棟 床上浸水325棟(うち佐倉市300棟) 床下浸水54棟 |
| 避難 | 255か所(最大372か所)/595世帯965人 |
| 停電 | 約47,860軒 市原市 約7,430軒/木更津市 約6,820軒 ほか |
| 道路 | 全面通行止め111件 |
床上浸水の325棟のうち、300棟が佐倉市です。また、全壊18棟のうち11棟が鴨川市。県内でも、被害の出方が地域によってまるで違います。
8月の豪雨とは、別の災害です
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。災害の支援制度は、災害ごとに「どの市町村を対象にするか」が決められます。8月の豪雨で対象になった市が、今回も対象とは限りません。逆もまた同じです。
災害救助法の対象市町村を、並べます
| 令和8年8月千葉豪雨 8月13日適用 | 令和8年台風第25号 9月20日適用 | |
|---|---|---|
| 松戸市 | 対象 | — |
| 柏市 | 対象 | — |
| 我孫子市 | 対象 | — |
| 流山市 | — | 対象 |
| 野田市 | — | 対象 |
| 市川市 | 対象 | — |
| 鎌ケ谷市 | 対象 | — |
東葛のなかで、入れ替わっています。8月は松戸市・柏市・我孫子市が対象でしたが、今回対象になったのは流山市と野田市です。「前も対象だったから今度も」とは考えないでください。
今回(台風第25号)の対象は、次の24市町村です。
銚子市、木更津市、野田市、成田市、旭市、勝浦市、流山市、鴨川市、君津市、富津市、袖ケ浦市、南房総市、匝瑳市、香取市、いすみ市、栄町、神崎町、横芝光町、睦沢町、長生村、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町
まず、罹災証明書です
支援制度のほとんどが、罹災証明書を入口にしています。保険、税や保険料の減免、公的な支援金、融資。先に取っておけば、あとから制度が決まったときにすぐ動けます。
申請の前に、写真です。片づけてしまうと、被害の程度が分からなくなります。建物の外観を4方向から、浸水した高さが分かるように、部屋ごとに。床上か床下かで扱いが変わりますので、水が来た高さが写っているかどうかが要になります。メジャーや新聞を当てて撮ると、あとで説明しやすくなります。
事業者向けの支援は、まだ出ていません
ここは正直にお伝えします。令和8年9月24日の時点で、台風第25号を対象にした中小企業向けの支援措置は、公表されていません。
8月の豪雨のときは、災害救助法の適用から数日後に経済産業省と千葉県が支援措置を出しました。今回も同じ流れになる見込みですが、まだ決まっていません。千葉市も「台風25号については現在検討中です。決まり次第ホームページでお知らせします」としています。
8月豪雨の枠は、いまも動いています
8月の豪雨で被災された事業者向けの資金繰り支援は、いまも使えます。千葉県のセーフティネット資金です。
| 千葉県 セーフティネット資金(一般枠) ※令和8年8月千葉豪雨が対象 | |
|---|---|
| 融資限度額 | 8,000万円以内 |
| 融資利率 | 1.8〜2.4% |
| 保証料率 | 0.4〜1.85% |
| 取扱期間 | 令和8年8月19日〜令和9年3月31日 |
| 対象 | 松戸市・柏市・我孫子市・鎌ケ谷市・市川市など25市町 |
ここで、ややこしい入れ替わりが起きます。8月の資金繰り支援は松戸・柏・我孫子が対象で、流山・野田は対象外でした。今回の災害救助法は流山・野田が対象で、松戸・柏・我孫子は対象外です。自分の市が、どの災害の、どの制度の対象なのか。1つずつ確かめるほかありません。
いま、やっておきたいこと
- 写真を撮る。片づける前に 外観を4方向、浸水の高さ、部屋ごと、設備・在庫・車両ごと。これがすべての入口です
- 罹災証明書を申請する 災害救助法の対象かどうかにかかわらず、お住まい・事業所のある市町村の窓口へ。制度が決まってからでは出遅れます
- 8月と9月を、書類のうえで分ける 同じ場所が二度被災した場合、どちらの被害かで使える制度が変わります。日付の入った記録を残してください
- 修理の見積書・領収書をまとめる あとから金額を問われます。捨てないでください
- 保険会社に連絡する 火災保険の水災補償、車両保険。保険は罹災証明書がなくても動き出せます
- 市のホームページを、週に一度は見る 支援制度はこれから出てきます。受付期間が短いものもあります
許可や届出の期限が来てしまう場合
建設業許可の更新、経営事項審査、宅地建物取引業免許、産業廃棄物処理業の許可。被災の最中に期限が来てしまうことがあります。
これから決まること
| 何が | いまの状況 |
|---|---|
| 災害救助法 | 適用済み(24市町村・9月20日) |
| 被災者生活再建支援法 | 未確認 |
| 中小企業向けの支援措置 | まだ公表されていません |
| 激甚災害の指定 | 未確認 |
| 特定非常災害の指定 | 未確認 |
| 各市の独自の支援 | 検討中とされています |
「未確認」と書いたものは、「ない」という意味ではありません。本記事の作成時点で、確かめられていないという意味です。災害の直後は情報が次々に出ます。県と市のホームページを、直接ご覧いただくのがいちばん確かです。



8月のときと違うところが、こんなにあるとはね



制度は災害ごとに立ちます。対象の市も、期間も、金額も、そのつど決め直されます。ただ、やることの順番は毎回同じです。写真、罹災証明書、そして待つ。



写真だけは、いま撮ってください。制度が決まるのは後でも間に合いますが、片づけてしまった現場は戻りません。



被災された事業者様の手続き、許可・届出の期限のご相談、災害廃棄物の取扱いについてお受けしております。松戸市・柏市・流山市・野田市・我孫子市をはじめ、千葉県内からお声がけいただいております。どうぞお気軽にご連絡ください。
あわせてお読みください
8月の豪雨のときにお出しした記事です。手続きの流れは今回も同じですので、参考になります。






参考
最終更新日:2026年9月24日 / 本記事は令和8年9月24日時点で国・千葉県が公表している情報にもとづいています。被害の数値はいずれも速報値であり、今後変わります。支援制度は現在も追加・変更されています。罹災証明書の受付方法、災害廃棄物の出し方、独自の支援制度は市町村ごとに異なりますので、必ずお住まい・事業所のある市町村と千葉県の最新のお知らせをご確認ください。
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