のしいか所長11月は、月の頭と終わりに分かれて動きます。1日に2つ、2日に2つ、26日に1つ。



うちに関わるものだけ、先に知りたいのですが。



最初の表で分かるようにしました。建設業に関わるのは、1日と2日の4つです。26日の都市再生特別措置法は、すぐに何かが変わるものではありません。個々の中身は、すでに書いた記事か、出典でご確認ください。
11月に変わること、5つ
| 日付 | 何が変わるか | 誰に関わるか |
|---|---|---|
| 11月1日 | ① 建築基準法施行令の改正が施行 | デイサービス・小規模な建築物・ガス設備のある建物を建てる方、型式適合認定を使う方 |
| 11月1日 | ② CIICの経営状況分析の手数料が改定 (法改正ではありません) | 経営事項審査を受ける建設業者 |
| 11月2日 | ③ 防災庁が発足 | 災害で被災した事業者、災害協定を結んでいる建設業者 |
| 11月2日 | ④ 令和9・10年度 競争参加資格審査の一元受付サイトが公開 (法改正ではありません) | 国の工事・コンサルの入札に参加する事業者 |
| 11月26日 | ⑤ 都市再生特別措置法等の改正が施行 | まちなかで建て替え・開発・古い建物の活用を考えている方 |
このほか、免税店(輸出物品販売場)を営む事業者は、11月1日から消費税の免税販売の仕組みが変わります(後述)。
急ぐのは、②と④です。④は12月28日という締切があり、②は11月1日以降の申請から手数料が変わります。残りの3つは、日付を覚えておけば足ります。
① 11月1日 建築基準法施行令の改正
9月16日に公布された政令です。4つの規制が、それぞれ一部の建物について緩みます。
| 改正点 | 関わる方 |
|---|---|
| 採光規制の対象の合理化 | デイサービスを建てる方。幼稚園・保育所は対象ではありません |
| 防火上・避難上の規制の対象の合理化 (層間変形角・面積区画・竪穴区画) | 小規模な建築物や付属建築物を建てる方 |
| 型式適合認定の類型の追加 | 型式適合認定を使う方 |
| 用途地域における危険物の総量規制の合理化 | 圧縮ガス・可燃性ガスの設備を置く建物を建てる方 |
4つの中身は、別の記事に書きました。設計中の案件がある方は、着工前に新しい基準でご確認ください。


② 11月1日 経営状況分析の手数料が変わります
一般財団法人建設業情報管理センター(CIIC)が、令和8年11月1日から経営状況分析の手数料を改定します。法律の改正ではありませんが、経営事項審査を受けるすべての建設業者に関わります。
- 新しい手数料の額は、CIICのお知らせに料金表で示されています。受け取り方(電子か郵送か)で額が分かれます
- 結果を急ぐ方向けの「電子申請スピードプラン」が11月に始まります
- 初めてCIICに申し込む方が電子申請プランを使うと、5,000円の割引があります(「初めてのCIIC利用キャンペーン」)
台風25号で被災した建設企業は、手数料が無料になります
こちらは、金額の話より先にお伝えしたいところです。令和8年台風第25号に伴う災害で、主たる営業所の建物に被害を受けた建設企業は、経営状況分析の手数料が無料になります。
| 対象 | 主たる営業所の建物が、災害救助法の適用された今回の災害で被害を受けた建設企業 |
|---|---|
| 期間 | 災害救助法の適用申請日から1年以内の申請 |
| 添付するもの | 罹災証明書または被災証明書(主たる営業所の建物の被害の程度が分かるもの) |
| そのほか | 結果通知書の再発行も無料/すでに支払った分も、還付の対象になる場合があります |
| 問い合わせ | CIIC 関東 03-6661-7427 |



「うちは建物まではやられていない」と思っている事業者さんほど、一度ご確認ください。浸水の深さによっては、被災証明書が出ます。経審を控えているなら、罹災証明書・被災証明書を先に取っておくと手が早く済みます。


③ 11月2日 防災庁が発足します
7月17日に公布された防災庁設置法(令和8年法律第61号)が、11月2日に施行されます。施行日は9月25日の閣議で決まりました。
- 防災庁は、内閣に置かれます。内閣府の外局ではありません
- 長は、内閣総理大臣です。別に防災大臣が置かれ、事務を統括します
- 中央防災会議が、内閣府から防災庁へ移ります。災害対策本部の設置・運営、被災者と被災自治体の支援、南海トラフ・日本海溝・千島海溝・首都直下の地震対策も防災庁の所掌です
同じ日に、災害救助法・災害対策基本法をはじめ多くの法令が書き換わります。整備法(令和8年法律第62号)によるもので、e-Gov法令検索で数えると、法律62本・政令46本です。たとえば災害救助法では、これまで「内閣府令で定める」とされていた事柄が「防災庁令で定める」になります。
事業者にとって、何が変わるか
11月2日の時点で、事業者の手続がすぐに変わるわけではありません。変わるのは、災害のときに国の窓口になる役所の名前と、規則を定める根拠です。災害救助法の適用や支援措置の発表は、今後は防災庁から出ることになります。
地方の拠点となる「防災局」は、法律の公布から2年以内に置かれます。どこに置かれるかは、まだ決まっていません。研修・研究の施設(仮称「防災大学校」)を設けることもできる、とされています。
千葉県では、8月の千葉豪雨と9月の台風25号が続きました。国の水災害調査・対策検討委員会は、年内に都市型の内水氾濫対策をとりまとめる予定です。防災庁が発足してから最初に出てくる、千葉に関わる大きな動きになりそうです。出たら、改めて記事にします。
④ 11月2日 競争参加資格審査の受付サイトが開きます
令和9・10年度の競争参加資格審査(工事・コンサル)の一元受付サイトが11月2日に公開されます。最初にやるのはパスワード発行申請です。
パスワード発行申請 令和8年11月2日(月)〜 12月28日(月)
国と千葉県とでは、審査の年度が1年ずれています。混ざりやすいところですので、詳しくは別の記事に書きました。


⑤ 11月26日 都市再生特別措置法等の改正
5月27日に公布された「都市再生特別措置法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第23号)が施行されます。都市再生特別措置法のほか、都市計画法・建築基準法・都市再開発法・土地区画整理法・景観法・歴史まちづくり法・都市開発資金法などが改正されます。
国土交通省は、地域の稼ぐ力を高め、民間投資を呼び込む「令和の都市(まち)リノベーション」を掲げています。工務店・建設業者に関わりそうな点を3つ挙げます。
| 新しい仕組み | 中身 |
|---|---|
| 特定業務施設等誘導地区 | 新しい都市計画(地域地区)です。地区内では、業務施設やインキュベーション施設などを呼び込むために、用途と容積率の規制が緩和されます。市街地再開発事業を行える区域にも加えられます |
| 固有魅力維持向上区域 | 都市再生整備計画に定める区域です。古民家や旧校舎など、地域の核となる建物(特定固有魅力形成建築物)のリノベーション・活用を後押しします。区域内では、この建物の改築などに届出が必要になります。建物を連ねて整備・管理する協定制度も使えます |
| 居住誘導区域からの 災害危険区域の除外 | 立地適正化計画の居住誘導区域から、災害危険区域をすべて外します。防災指針の対象も、住む人だけでなく訪れる人まで広がります |
なお、改正の一部——市街地再開発事業・土地区画整理事業に関する規定の一部は、公布から1年以内の施行とされています。
免税店を営む事業者は、11月1日にご注意ください
令和7年度の税制改正で、輸出物品販売場(免税店)の制度が11月1日から見直されます。国税庁は、酒類の輸出酒類販売場制度について「輸出物品販売場制度に併せてリファンド方式へ移行する」と案内しています。
11月1日以降に免税店の許可を受ける場合の申請手続は、国税庁が別に案内しています。すでに免税販売をしている方は、顧問税理士か所轄の税務署にご確認ください。当事務所の記事では、制度の中身までは扱いません。
11月に、何から手をつけるか
| 順 | やること | いつまでに |
|---|---|---|
| 1 | 国の入札に参加する方は、パスワード発行申請 | 12月28日まで |
| 2 | 経審を控えている方は、経営状況分析の新しい手数料と受け取り方を確認 | 11月1日以降の申請から |
| 3 | 台風25号で被災した建設企業は、CIICの手数料無料の対象か確認。罹災証明書・被災証明書を先に取る | 次の経営状況分析の前に |
| 4 | デイサービス・小規模建築物・ガス設備のある建物の設計中の方は、11月1日以降の基準で確認 | 着工前に |
当事務所にできること
- 経営状況分析の申請——被災企業の手数料無料の確認から
- 経営事項審査(経営規模等評価申請及び総合評定値請求)
- 競争参加資格審査のパスワード発行申請と、その後の申請
- 建設業許可の新規・更新・変更
- 罹災証明書・被災証明書の取得のご相談
千葉県松戸市を拠点に、東葛エリアの建設業の皆様のお手伝いをしております。経営状況分析の申請から競争参加資格のパスワード発行申請まで、まとめてご相談ください。
あわせてお読みください








参考にした資料
- 内閣官房「防災庁設置法の概要」(令和8年7月17日)
- 内閣府「細野復興大臣・内閣府特命担当大臣記者会見要旨」(令和8年9月25日)
- 国土交通省「『都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案』を閣議決定」、同「【令和8年法律第23号】都市再生特別措置法等の一部を改正する法律」概要
- 一般財団法人建設業情報管理センター「CIICの経営状況分析 料金改定のお知らせ」
- 一般財団法人建設業情報管理センター「令和8年台風第25号に伴う災害により被災された建設企業の皆様へ」
- 国税庁「輸出酒類販売場制度」、同「輸出物品販売場許可申請手続」
- e-Gov法令検索(各法令の施行日・改正内容)
- 防災庁設置法(令和8年法律第61号)/防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和8年法律第62号)/都市再生特別措置法等の一部を改正する法律(令和8年法律第23号)
最終更新日:2026年10月29日 / 本記事は令和8年10月29日時点で公表されている資料にもとづいています。CIICの改定後の手数料の額、免税店の制度見直しの中身、都市再生特別措置法等の改正のうち公布から1年以内に施行される規定の範囲は、いずれも当方では確認できていません。都市再生特別措置法等の改正について当方が確認できたのは「公布から6か月以内の施行」までで、11月26日という施行日と、改正される法律の本数は、施行期日を定める政令と法律の本文でお確かめください。手続と期限は、所管の窓口でご確認ください。
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