のしいか所長今回は運転手さんの「手待ち時間」は労働していることになるのか?ということについてお話しします。



実際に運転していない時間を「手待ち時間」といいます。一般的には、手待ち時間は休憩時間ではなく労働時間に当たるため、賃金が発生します。
労働基準法における労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間のことをいう。使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たり、例えば、以下のような例が挙げられる。
- いわゆる「手待時間」 使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間(いわゆる「手待時間」)は、労働時間に当たる。例えば、クレーン車のオペレーターが夜間に重機を現場まで移動させ、工事が始まるまでの間、現場で待機している時間については、オペレーターが使用者の指揮命令下にあり、自由が確保されていない場合は労働時間に当たる。
- 移動時間 直行直帰や、移動時間については、移動中に業務の指示を受けず、業務に従事することもなく、移動手段の指示も受けず、自由な利用が保障されているような場合には、労働時間に当たらない。



では、朝の業務が終了し、その後帰宅。再度夕方に業務を行うという就業状態で、その「帰宅時間中」は労働していることになるのでしょうか?



さきに申し上げたとおり、使用者の指示があった場合即座に業務に復帰することを求められる働き方であれば、その時間も労働時間に当たると考えられます。



「自由な時間利用」の保障されているか否かがポイントです。
労働時間かどうかは、契約書の書き方では決まりません
最高裁判所は、労働基準法上の労働時間について「労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない」と判示しています(三菱重工業長崎造船所事件・最高裁平成12年3月9日判決)。
送迎バスの運転者は改善基準告示にもご注意ください
自動車運転者については、労働基準法とは別に「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)が定められており、2024年4月1日から改正後の基準が適用されています。
- 1日の拘束時間は13時間以内(延長する場合でも最大15時間)
- 1か月の拘束時間は281時間以内、1年間で3,300時間以内
- 勤務終了後の休息期間は継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回らないこと



勤務時間を適正に管理し、中抜け時間の過ごし方についても実態を整えることによって、隙間時間で働くことが出来る方が増えると思います。



送迎ドライバーの雇用をご検討の際は、雇用契約書と勤務シフトの両方をあわせてご確認ください。当事務所でもご相談を承っております。
参考
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労働時間の数え方は、賃金にも休業補償にもつながります。






最終更新日:2026年8月20日(引用の出典明示、判例および改善基準告示に関する記載を追加しました)
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